動産の差し押さえ・競売

...
自己破産をしているが、差し押さえの対象となった動産について相談したい

まず初めに、自己破産をすることで、自己破産申立書が裁判所に提出された時点で、裁判所から自動的に「破産手続開始決定」が出されます。この決定により、自己破産申立書が受理されることになります。



この破産手続き中は、債権者による債権の取り立てが禁止されます。さらに、破産手続きが進むにつれ、債務者が取引していた銀行口座や資産が凍結され、差し押さえ対象外となります。しかし、破産手続きが開始される前から凍結や差し押さえが行われた場合は、差し押さえが行われることがあります。



差し押さえとは、債務者が所有する動産(家具や電化製品などの家財道具や車両等)や不動産(土地や建物等)に対して、債権者が強制的に差し押さえることで、債務者の財産の一部を確保し、債務者が債務を履行するために逃げずに責任を持つよう促すことが目的です。



差し押さえには、「仮差し押さえ」と「確定差し押さえ」の2つがあります。



仮差し押さえとは、債権者が訴訟や仲裁手続き等で、差し押さえを求める申立てを行い、裁判所がそれを認めた場合に行われます。この場合、債務者は、差し押さえ対象物件について、命令により管理人に差し押さえられた財産について、抗告を行うことができます。



確定差し押さえとは、差し押さえ対象物件について不能状態が生じたり、その後も債権者の債権額が残っている場合に、裁判所から命令が出て、差し押さえが確定することをいいます。



なお、自己破産申請をした場合でも、破産手続き中でない時期に、債権者が差し押さえを行っていた場合は、差し押さえを取り消すことができないことがあります。また、債務者が所有している資産について、差し押さえ対象と判断される場合は、裁判所が開示を命じることがあります。



加えて、債権者が差し押さえを行った財産であっても、破産手続き中に債務者が破産管財人として弁済申出(差し押さえ対象物件を代金に切り替える手続き)を行った場合や、自己破産手続きを終了することができた場合には、差し押さえ物件が債務者に戻されることがあります。



破産手続き中に差し押さえを受けた債務者が取るべき対策としては、以下のようなものがあります。



・破産手続き中に差し押さえが行われた財産が破産管財人に引き継がれることがあるため、差し押さえを行った債権者に、破産手続き中に弁済申出を行ってもらうことが必要です。



・破産手続き中に弁済申出を行わなかった場合、差し押さえられた財産が処分された後も、残債が残ることがあるため、自分の負債総額と差押対象物件の価値を確認し、評価額との差額分を差し押さえられなかった債権者に支払いし、弁済する必要があります。



・差し押さえられた財産の状況や取扱いに不満がある場合は、弁護士等の専門家に相談することが必要です。



何かご不明点がございましたら、弁護士等に相談することをお勧めいたします。

おすすめ法律相談

父親が会社を経営しており、私立学校に通っているため、児童扶養手当を受けることができないのか疑問に思っている。

児童扶養手当とは、子どもを養育するための経済的負担を軽減するために政府が支給す...

不動産登記ができない場合はどのような理由が考えられるでしょうか。また、解決するための方法についても教えて欲しいと思っています。

不動産登記ができない場合には、以下のような理由が考えられます。 1. 遺産分...

賃貸契約書の更新に伴って、借り手・貸し手双方から解除の申し出があった

場合の手続きや注意点について説明します。 まず、賃貸契約書更新に伴う解除の申...

B社が契約を締結した取引先から契約違反があったと主張された。契約条項を確認しているが、どこが違反したかが分からない。取引先の主張は正しいのかどうか教えて欲しい。

まず初めに、B社と取引先との間で締結された契約書が違反されたか否かを判断するに...

今まで従業員として働いていたため、個人での確定申告が初めてであり、税金の仕組みもよく分かっていません。基本的な税金の仕組みから教えてほしいです。

税金は、国や地方自治体が公共の事業を行うために、国民から徴収するお金であり、そ...

親族に土地を贈与する場合、手続きはどのようにすればよいか?

土地を贈与する場合、土地所有者は贈与者、土地受領者は受領者となります。贈与には...

結婚前に相手から隠していた借金が発覚し、離婚を考えている。

借金が結婚前に存在していたことで、配偶者としてその借金を返済する法的責任はあり...

シングルマザーで、借金返済に苦しんでいます。元旦那の子供を1人育てていますが、生活費や子供の医療費で借金が膨らんでしまいました。

まず、借金返済に苦しむシングルマザーの方にとっての解決策は、自己破産や任意整理...

日本国籍を持つが、海外の国籍も持っているため、日本国内での手続きが煩雑です。海外の国籍を放棄するにはどのような手続きが必要でしょうか?

日本国籍を持ちながら海外の国籍を持っている場合、日本国籍が優先されるため、日本...

Bさんは、フリーターとしてアパレル店でアルバイトをしているが、最近、時給の改定を求める署名活動を始めた同僚がいる。しかし、Bさんは店長から「署名活動に参加していると解雇する」と脅されており、何もできずにいる。このような行為は違法ではないのか、と相談したい。

Bさんが店長から「署名活動に参加していると解雇する」と脅された場合、これは労働...