労働災害・労災
飲食店でアルバイトをする傍ら、学生として大学に通いながら過労で倒れた
当該事案については、労働法上の労働時間・休憩時間といった労働条件、健康管理上の責務、障害者雇用に関する制度などが関係してくるため、各制度の概要を解説したうえで、この事案に当てはめての考察を行う。
【労働時間・休憩時間について】
労働時間については、「8時間途中から4時間を超える部分については、休憩時間60分以上を取らせなければならない」と定められている(労働基準法第32条)。ただし、事業主が必要と認める場合には、これを短縮することができる。また、休憩時間中には、従業員を監視する視線・カメラなどは設置できず、自由な休息を確保する必要がある。
一方、労働時間については、原則として「1日8時間・週40時間以内」と定められている(労働基準法第32条)。ただし、事業主が必要と認める場合や、シフト制の場合には、従業員ごとに異なる労働時間が設定される場合がある。また、労働時間が長時間になった場合には、1日あたりの法定外労働時間が上限120分、週あたりの法定外労働時間が上限720分と定められている(労働基準法第36条1-2)。
【健康管理上の責務について】
労働者を雇用する事業主には、従業員の健康管理に関する責務が課されている。具体的には、必要に応じて労働者に健康診断を行うこと、健康診断の結果に応じて、必要な処置の指示を行うこと、労働者が病気にかかった場合には、適切な処置を行うことなどが含まれる。
【障碍者雇用に関する制度について】
一方、障碍者雇用に関する制度については、市町村障害者雇用促進事業などがある。大学生が障碍者雇用制度を活用するためには、障碍者基礎年金受給者、身体障碍者手帳受取者、精神障碍者保健福祉手帳受取者などの障碍者認定を受ける必要がある。認定された場合、市町村から紹介された企業に応募することで、倍率によって雇用が認められる場合がある。雇用状況に応じて、国から助成金が支給されることもある。
【当該事案に当てはめた考察】
当該事案では、アルバイトをしながら、大学に通う身としては、労働時間・休憩時間が適切に確保されていたか、また、健康管理が適切に行われていたかが問題になる。アルバイトを通じて従事する業種によっては、深夜勤務が発生する場合があるが、この場合には原則として法定外労働時間内に深夜勤務を許可していることになる。しかし、一般的に大学生にとって、適切な健康管理の下で、長時間労働を継続できる状況にないといえる。したがって、当該事案では、労働時間・休憩時間及び健康管理の適正性が問われることになる。
一方、障碍者雇用に関する制度を活用することも、将来的には検討されることがある。大学を中退することなく、就業を継続する場合には、制度を利用することで、雇用機会が増える可能性がある。さらに、制度を利用することで、国からの支援も得られるため、生活面での支援も期待することができる。当然のことながら、制度を利用する場合には、障碍者認定を受ける必要があるため、その対応も必要になってくる。
おすすめ法律相談
株式投資をしており、投資益が発生したため、確定申告が必要になりました。しかし、投資益の計算方法が分からず、どうすればいいか困っています。
株式投資における確定申告は、投資家にとって必要不可欠な手続きです。確定申告は、...
旅行会社から予約したツアーが、告知されていた内容とひどく異なっている。代替コースを提供されたものの、不十分だったため返金を求めたい。
旅行契約は、旅行者と旅行会社の間で成立する契約のことです。本来、旅行契約では、...
Cさんは、自動車運転中にスピード超過をしていたところ、歩行者にはねられました。幸いなことに歩行者が亡くなることはありませんでしたが、損害賠償請求が起こされ、Cさんの家族も巻き込まれています。どうすればよいでしょうか?
このような事故で損害賠償請求が起こされた場合、最初に考えるべきは、自分自身の責...
患者のプライバシーに関する相談 Gさんは、自分が受けた治療について、病院から他の人に話されたことがあると感じている。Gさんは、プライバシーの侵害について相談したいと思っている。
ご相談ありがとうございます。Gさんが感じたような、病院での治療の詳細が他の人に...
遺留分減殺が適用されるかどうか知りたい Fさんの父親が亡くなり、遺留分が問題になっている。父親には妻と3人の子どもがおり、Fさんはそのうちの1人である。しかし、父親には不倫相手がおり、その相手からも遺産相続の問題が出ている。このような場合に遺留分減殺が適用されるのかどうか知りたいと思っている。
遺留分減殺とは、相続人の義務分(遺留分)よりも多くの相続分を受けた相続人に対し...