法人税・所得税

...
法人税を納めなくてもいい場合があるのでしょうか?

法人税について、納めなくてもいい場合があるかどうかという問いについて、いくつかのケースを挙げて説明します。



1)法人税の免除



法人税法には、法人税を免除するケースがあります。具体的には、次のような場合があります。



・一部の非営利の団体:社会福祉法人や医療法人などが該当します。これらの団体は、法人税の納税義務がありません。



・地方自治体が行う事業:たとえば、市役所が開設する公民館や図書館などの事業は、市民サービスを目的としているので、法人税の納税義務がありません。



・大会社:売上高、純資産額、従業員数などが一定以上の企業について、一定の金額以下の法人税の免除が認められています。



・小規模宅地建設業者:宅地建設業者で、売上高が一定額以下の場合には、法人税の納税義務がありません。



・教育機関:これらの団体には、大学や専門学校などがあり、学校法人として運営されるものは、法人税の納税義務がありません。



・農業生産法人:法人格を持った農業生産者について、一定の条件を満たせば、法人税の免除が認められています。



2)損金の繰り戻し措置



法人が利益を出していない場合には、法人税を納める必要がありません。しかし、損失を出した場合には、法人税を納めなければなりませんが、その損失を次年度以降の利益に繰り戻すことができます。これは、損益通算と呼ばれる仕組みです。これにより、過去に出した損失を次年度以降の利益に充当することができるため、法人税を納める必要がなくなります。



3)減価償却費の計上



法人が所有する有形固定資産(建物、設備、車両など)は、一定の期間にわたって減少していきます。この減少分を、会計上は「減価償却費」として計上することができます。この減価償却費は、原則として法人税の所得金額から控除することができるため、法人税の納付額を減らすことができます。



まとめ



法人税について、納めなくてもいい場合について3つのケースを挙げて説明しました。法人税の納付義務がないケースや、過去に出した損失を次年度以降の利益に充当できることで法人税を納めなくてよい場合があります。また、減価償却費を計上することで、法人税の納付額を減らすことができます。ただし、これらのケースは、法人が常に該当するわけではなく、具体的な状況に応じて法人税を納付しなければならない場合もあります。最も適切な税務処理を選択するためには、税理士等の専門家のアドバイスを受けることが重要です。

おすすめ法律相談

業務委託先から、弊社の重要な情報が漏洩した疑いがあります。どのような対応をすればよいでしょうか?

業務委託先から弊社の重要な情報が漏洩している疑いがある場合、以下のような対応が...

自社で開発した特許技術をめぐり、取引先企業が不正競争行為を働いた疑いがある。法的措置を講じるため、営業秘密・情報漏洩対策について相談したい。

まず、営業秘密とは「企業が秘匿している情報で、他者に知られることによって企業に...

私は市民団体のメンバーです。暴力団による迷惑行為が問題となっている地域で、「暴力団対策・取引停止」の要請を市役所に出してもらうためにはどうすればいいでしょうか?

まず、市民団体が暴力団による迷惑行為が問題となっているという状況について、どの...

株主総会において、大株主になっている別の企業側から、株式買取の提案があったが、受け入れるべきか迷っている。

株式買取とは、株主総会において、大株主や親会社が保有する自社株を全て又は一部、...

Fさんは、大学院生で、環境保護活動に参加しています。彼女は、学生時代に一緒だった友人が、不法投棄行為を行っていることを知りました。彼女は、友人に何かできることがあるのか、また、環境犯罪の訴追方法について相談したいと思います。

Fさんが知り得た友人の不法投棄行為は、環境に対して大きな悪影響を及ぼしうる重大...

Gさんは、レストランで注文した食事に虫が混入していたことを発見し、クレームを申し立てたが、対応に不信感を抱いています。

Gさんがレストランで注文した食事に虫が混入していたという事実は、まずは商品の売...

自己破産した場合、将来的にクレジットカードは使えなくなるのでしょうか。 Fさんは70代男性で、健康保険料の支払い漏れやクレジットカードの借金があり、自己破産を検討していますが、自己破産後、クレジットカードを使えるか心配しています。

自己破産を行った場合、法律的には借入金の返済を免除されます。しかし、それに伴い...

私はシェアハウスで生活しています。その中に、私に嫌がらせをしている人がいて、私のプライバシーに関連したものを勝手に広められました。また、その人が私の口座番号やメールアドレスなどを他の住人に教えたこともありました。私は何か法的措置を取れるのでしょうか。

シェアハウスにお住まいの場合、お互いに相手を尊重し、適切なマナーで生活すること...

契約書の書き方について相談したい Hさんは、アート関連のフリーランスデザイナーです。最近、自身で作成する契約書の内容に自信が持てなくなってきました。契約書の書き方のポイントや注意すべき点を教えてほしいと思います。

契約書の作成は、契約関係において非常に重要な要素であり、利益関係の調整や、紛争...

遺留分制度について教えてください。

遺留分制度とは、被相続人が生前に定めた遺言によって相続分が決まり、それに基づい...