不動産・住宅問題
マンション管理組合について相談したい Eさんはマンションの管理組合に参加している。組合内で意見が割れ、マンションの施設や設備の管理・改善・維持に関して問題が発生しているため、法的な解決策を相談したい。
まず、マンション管理組合とは、共有物の管理・維持に関する責任を持つ、所有者から選ばれた自主的な団体である。管理組合は法律上、法人化しており、管理組合役員は業務上の責任を負うことになる。
管理組合に関してのトラブルがあった場合、管理組合に加入している所有者同士が争っている場合が多い。このような場合、まずは管理組合総会にて議論を行い、決定をすることが望ましい。
また、管理組合総会での決定に不服がある場合は、戸籍により管理組合に加入している者には、民法上の所有権者に対する権利救済の手段である「共有部分の使用行為差止請求」という手段がある。この場合、管理組合が不適切な決定を行った場合は、使用行為の差止め及び損害賠償請求が可能となる。
一方で、管理組合が行った決定について、業務上の責任を負う役員による不正や違法行為がある場合には、役員の私的利益を優先したり、独占禁止法に違反した組合の運営をしている場合がある。このような場合には、管理組合に対して訴訟を起こすことができる。
訴訟を起こす場合には、まず、裁判所に「管理組合の決議の無効確認請求訴訟」を提起することが必要となる。この訴訟では、管理組合の決定が不適切であるとして、管理組合の決定の無効確認を求めることができる。これにより、管理組合の決定が無効とされた場合には、当該決定を実施することは禁止される。
また管理組合の役員が独禁法に違反している場合は、「独占禁止法違反行為排除請求訴訟」という訴訟も、提起することができる。この訴訟では、制限的独占禁止法・不当廉売防止法・不公正な取引方法の防止及び同法施行規則等に違反した行為の排除などを求めることができる。この訴訟においては、管理組合役員は、私的利益を優先して行動することが禁止され、公正で適法な運営が求められる。
以上のように、管理組合に関するトラブル解決には、まずは管理組合総会での議論、そして訴訟を起こすことが必要となる場合がある。ただし、訴訟を起こす前に、司法書士や弁護士に相談することをおすすめする。また、法律専門家と一緒に立場や感情を整理し、問題の解決策を模索していくことをお勧めします。
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